他人の欠点を見つけるのは簡単ですが、自分の欠点に気づくのは、たいへん難しいです。
よく戦国時代を描いた歴史ドラマや小説などで、ヘマをして戦に負ける武将が出てくると、「バカな奴だな」と思ったりします。
自分だったら、絶対にあんなバカなことは、しなかっただろう、と軽蔑します。
ところが、ある日、ふと自分のほうが、よっぽどバカだったことに気づきました。
よっぽどどころか、何倍もバカだったのです。同じ過ちを何度もやっていたからです。
戦国時代の武将のほとんどは、負ければ次がありません。同じ過ちを何度もやる前に死んでしまいます。
私は、死なないから同じ過ちを繰り返すわけです。
その一つをあげると、会計事務所選びでヘマをしたことです。気が付けば他にも同じ過ちを、何回もやってしまいました (´∩`。)。
適当に会計事務所を選んで損をした
私は11年ほど前に独立して、会社をつくりました。
本当は経費が安くすむ個人事業にしたかったのですが、取引先が法人でないと許可してくれないので、会社にしました。
そして、よく調べもせず、適当に会計事務所を選んでしまい、後々、大きな損を被ったのでした。
その会計事務所は、年間顧問料が約45万円です。ところが最近知ったのですが、知人がお世話になっている会計事務所は、年間10万円です。
私はビックリしました。な、なんと35万円も安いのです。
11年間で計算すると、385万円にもなります。ウワーッ、と悲鳴をあげたくなりました。
385万円を貯金にまわしていたら、どんなに良かったことだろう、と悔やみました。なので、昨年、私も年間顧問料10万円の会計事務所にかえました。
45万円の会計事務所は、社員が何人もいるので、税理士資格のない若いアシスタントが担当していました。
10万円の会計事務所は、一人で経営しているので、直接、税理士が担当してくれます。
そして、アシスタントと税理士では、とても差があることがわかりました。
とくに税理士試験の合格を目指しているアシスタントは、試験のことが気になるのか仕事に身が入っていない感じです。質問しても、あやふやな答えがやたらと多いです。
それに比べて現役の税理士は、やはり違います。すべての質問に対して、明確にテキパキ答えてくれます。さすが税理士、やはりプロだと感心させられました。
つまり、顧問料45万円でサービスが悪い、顧問料10万円でサービスが良い、ということなのです。
私の会社規模なら、年間顧問料10万円で十分、対処できるのですが、孫子の兵法の一節「敵を知り、己を知れば、百戦、危うからず」と逆のことをやって、損した典型といえますね(-_-)。
敵(環境)を知るより己(自分)を知ることの方が難しい
日本では「敵を知り、己を知れば、百戦、危うからず」ですが、中国では「己」が先にきて、「己を知り、敵を知れば、百戦、危うからず」と読みます。
理由は、敵を知るより、自分を知るほうが難しいからです。
本当にそうです!
私は、会計事務所の選び方を間違え、損をしましたが、それと同じような失敗を何度もやっています。
失敗から学ぶことができなかったのです。
衝動的に物事を決めてしまう、という自分の欠点に気がつかなかったのです。まさに「己を知る」ことの難しさを、いま、実感しています。
いまごろ実感しても遅すぎるかな、と思ったりもしますが、前向きにとらえていきたいと考えています。
うん、だから明日も、仕事、がんばるぞ\(^ ^)/
ひとこと
中国の古典は、やはり素晴らしいです。先人の残した教えは、大切ですね。